2012年もいよいよ残りわずかとなってまいりました。
年の瀬に、今年刊行された本を一冊ご紹介したいと思います。
脱原発と自然エネルギーで築く「核なき世界」のために!
・NO NUKES 2012 : ぼくらの未来ガイドブック
坂本龍一+編纂チーム/編 (小学館スクウェア)
「フクシマの後に声を発しないことは野蛮である」坂本龍一
今年7月に開催された、脱原発をテーマとした音楽フェスティバル『NO NUKES 2012』(※注)に合わせ発売されたものです。
(※注)
「音楽の力で脱原発を訴えたい」との思いから、坂本龍一氏の呼びかけにより開催されたイベント。全世界の人々が参加できるよう、会場(幕張メッセ)からインターネットで生中継され、計31万人もの視聴数を記録しました。
参加ミュージシャンは、ソウル・フラワー・ユニオン、斉藤和義、元ちとせ、山崎まさよし、アジアン・カンフー・ジェネレーション、ACIDMANなど豪華な面々。
さらには、YMO+小山田圭吾・高田漣のダブルギター、あるいは七尾旅人のバックで大友良英・坂本龍一といった貴重な共演でも話題を呼びました。
また、ジャーマンテクノの雄、クラフトワークによる往年の代表曲"Radioactivity(放射能)"の演奏も大きな見ものでしたが、なんと言っても圧巻だったのは、仲井戸麗市BAND+トータス松本+坂本龍一による「忌野清志郎スペシャルセッション」!
清志郎もきっと、草葉の陰で『サマータイムブルース』を一緒に歌っていたことでしょう。(以上、一部敬称略)
また、しりあがり寿氏による漫画、「反核年表」や推薦図書&映画リストなども掲載されており、たいへんバラエティーに富んだ、読みごたえのある「脱原発ガイドブック」となっています。
なお、福島在住の方による「二〇一二年一月一二日 私がふくしまに暮らすということ」という詩も掲載されているのですが、その内容はとても静かにじわじわと胸に迫ってくるものでした。
あの黒煙が脳裏から離れず、深呼吸する習慣もなくなって、知らず知らず浅い息をしてしまう日常。「がんばろう福島」のスローガンに微かな苛立ちをおぼえ、「とどまれ」と言われても「避難しろ」と言われても反発したくなってしまう、毎日が薄氷の上のような生活…。
その独特な逡巡と苦悩がひしひしと伝わってきました。
原発のない未来へと歩みだすために、きっと何かできることはあるはずだ!と感じさせてくれる、示唆と希望が詰めこまれた一冊です。
ぜひとも手にとってみてください!
そして、もう1曲。
この本とは直接関係ありませんが、ぜひご注目頂きたい「脱原発」作品があります。
こちらは、YouTubeでも視聴することのできる、実に強烈な反原発ソング。
一度は必ず聴いてほしい「おすすめ曲」です!
・humanERROR/FRYING DUTCHMAN
「ヒューマン・エラー」フライングダッチマン
震災の直後に作られた「歌」ですが、一聴してもの凄く衝撃を受けるとともに、涙が溢れました。
原発問題に秘められた「ヒューマン・エラー」を、とことんまで根源的に告発し尽くした渾身の大作です!
ボーカル、リー・タバスコ氏の19分間にわたる「歌」にならざる「叫び」。
そこには、現代の人間が失ってしまったクリエイティブな魂の力が、みなぎっています。
これこそが、本物の「歌」だと感じました。
ぜひとも最後まで聴いてみてください!
「フクシマ」を決して忘れず、原発のない日本を作っていくために、日本グリーンエナジーは微力ながら太陽光発電の普及にいっそう励んでまいります!
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