なんとなく興味はあっても、知らないことがまだまだ多い太陽光発電。
基礎的な事柄をまとめてみました。
Q. 太陽光発電があれば、停電の時にも電気が使えるの?
A. はい。停電の時にも「自立運転」モードがございますので、日中太陽の出ている時間は電気をお使い頂くことが可能です。
最大1,500Wまで、という制限はございますが、非常用のコンセントから電源をおとり頂くことができます。
携帯電話の充電やポットでお湯を沸かしたり、テレビをご覧頂いたりetc…
いざという時・災害時には非常に心強い味方になることでしょう!
* コンセントにさしこんだ電化製品のみのご使用となります。
エアコン・オーブンレンジなど大容量の機器のご使用には不向きですので、どうぞご注意ください!
どんな電化製品がご利用可能か、は次の資料が目安になると思います。
分かりやすくまとめられておりますので、ご参考としてみてください。
Q. ソーラーパネルの寿命は何年くらい?
A. 現在のところ、パネルのメーカー出力保証期間はおおむね20〜25年となっています。
しかし、20〜25年経ったからといってまったく発電しなくなるわけではありません。少しづつ(年間0.5%程度)の経年劣化による性能低下があるものの、発電そのものは続けることが可能です。
実際に、日本最古と言われる1966年に設置された長崎県尾上島(おがみしま)灯台のシステムでは、1978年に一度モジュール交換を経て2009年の二度目のモジュール交換まで31年間稼働し続けました。
モジュールを構成する太陽電池セル・アルミ枠・ガラスなどは経年変化の少ない材質であり、長期使用が可能なのです。
Q. 曇りや雨の日でも発電するの?
A.はい。曇りや雨の日でも、日射(紫外線)がわずかでもあればその分発電することが可能です。
Q. 設備費はどれくらい?
A. 屋根の大きさにより載せられるパネル枚数が異なってまいりますが、設置費用総額はおよそ120万円〜240万円前後となります。
傾斜屋根への設置であれば、1kWシステムあたり約35〜40万円前後が目安です。
(新エネルギー財団HPより)
(経済産業省HPより)
発売当初のkWあたり370万(!)から、かなり価格も落ち着いてきたことがお分かり頂けるでしょう。
メーカーやシステムの大きさ、屋根の形状等の条件によってお値段も前後いたしますが、目安としてご参考にして頂ければ幸いです。
Q. 太陽電池の製造過程で排出されるCO2は、どのくらいで「回収」できるの?
A. 太陽光発電システムの製造から廃棄に至るまでに必要なエネルギーの総量が、発電されるエネルギーによって回収されるまでの期間のことを、専門用語でエネルギー・ペイバック・タイム(EPT)といいます。
さあ、みなさん。太陽光発電システムのEPTはどのくらいだと思いますか?
なんと、現在太陽光発電システムのEPTはおよそ2年(!)といわれています。
きわめて効率の良い、正真正銘の「エコ商品」であることを実証するデータです。
Q 使用済みパネルのリサイクル研究などは進んでいるのですか?
A 太陽光パネルは、天然のシリコン・ガラス・アルミを中心に構成されているため、基本的にリサイクル可能な素材となっております。
従来は難しかったガラスと太陽電池セル・封止材を剥離させる技術も発達してきたため、今では約95%がリサイクル可能。一部分離技術が不十分な点に関しては、研究開発が進められています。
今後、細かい金属資源も含めて分離技術が進めば、より再資源化率が高まっていくものと期待されています。
また、パネル自体の製品寿命がとても長く、メーカー保証で25年、実際には多少発電性能が落ちながらも40〜50年は使用可能な製品であるため、将来的に現実問題として大きな廃棄物問題が生じることは、リスクとして非常に小さいものと推測されます。
Q. 掃除はしなくても大丈夫?
A. 傾斜屋根への設置であれば、ほこり等通常の汚れは雨で洗い流されるため、基本的に掃除の必要はありません。
なお、各メーカーの太陽電池出力量は上記のような汚れもあらかじめ考慮のうえ、算出されているそうです。
しかし、火山灰等の特殊なケースに関しては掃除が必要になる場合もございます。
Q. 南向きじゃなくても発電できるの?
A. はい! 南向き以外の屋根でも発電できます。
ただし、南を100%とすると、東西では約85%、北では約65%くらいの発電量になります。(北面への設置は、メーカー規定上、周囲への「反射光」の問題も懸念されるため、あまりお薦めはできません。)
Q. 重さで屋根は大丈夫なの?
A. 太陽電池パネル1枚あたりでかかる重量は架台も含めて約20kg程度。瓦の約1/3~1/5程度と軽量です。
システム全体でも300〜500kgが、薄く屋根全体に搭載される形となりますので、大人の男性が5~8人程度寝そべっているようなイメージです。
耐震基準を満たした一般的な住宅であれば、大きな影響はないことがお分かり頂けるかと思います。
* 通常、1981年(昭和56年)の「建築基準法改正」以降に建てられたお家の場合には、しっかりとした耐震基準にもとづいて設計・施工されているため、耐震性能上の問題はないものと判断することが可能です。
(ただし、屋根材を支えている野地板の傷み具合など、施工可能かどうかは個々に調査・判断する必要がございます。とくに1981年以前に建築されたお家の場合には、耐震強度の診断等、別途慎重な判断が必要となります。)
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